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休日の過ごしかた

人それぞれにベストな休日の過ごし方があると思う。友人と喫茶店などに行きファッショナブルな時間を過ごすもよし、家族や恋人と出掛けるのもよし、絵を描くもよし、駐車場に止まっている車のフロントに鎮座しているモフモフを燃やすもよし、エアロパーツ装備の軽自動車に14インチブラウン型テレビジョンを放るもよし。皆それぞれ趣味嗜好は違っているのは当たり前で何が楽しいかなんてその個人の勝手である。結構、結構。偉そうな事言いやがってクソ野郎、お前は休日に何やってんだ、ボケ畜生とあらぬ文句を云う人間もあるかと思うので前もって答えておくと「家から一歩も出ない」これである。

そら確かに友人と遊ぶ約束やら病院に予約を入れてたりしたら外出くらいします。でもですよ、特に何も無い時に「外に出るか」なんて出ます?歯磨いて、髪を整えて、着替えて。こんな面倒な工程を踏まえて出掛ける程、外の世界に魅力がありますか?その工程を省けなんて冗談めいた意見は聞かない。身だしなみは大事だからだ。僕がこう半ばムキになって云うてるのも以前「せっかくの休みの日に用事も無いのに外なんか出るか」といった旨の発言をしたところ、友人の一人が「引きこもりめ」と言いやがった為である。おそらくその友人は外向的で、用事が無くとも外に出やがって散歩、知らぬ人によう調子どうよとか声を掛けているのだろうといったつまらん冗談はよして、これから僕が何故あまり外に出ないかを申し上げる。

それは10年程前のある日の夜まで遡る。僕は中学生の頃、何を血迷っていたのかバスケットボール部などに所属していた。その夜は練習、というか半ば遊びでチームメイトのRと公園でやろうかと約束をしていた。当時の家から公園まで歩いて十分もかからないくらいの距離だったが、自転車乗れたての初々しい僕は(小学生のうちに2回程練習したが怪我を恐れたために乗れず、中2になって乗ってみたらすんなり乗れた)、Tシャーツにジャージーを羽織りハーフパンツを履きママチャリの籠にボールをダンクしてキコキコと公園まで向かった。暫くペダルを漕ぎ「よし、この坂を越えれば公園に着くな」と思った瞬間である。パトカーが走ってきて停車、僕は足止めを食らった。なんだなんだと思う内、警察官が一人降りてきて「何してるの」と聞いてきた。僕は「いや、公園にバスケしに行こうと思って。何かあったんですか」とヘラヘラしながら答えた。すると奴は「それは言えない」とか抜かしやがって無線に向かって「緑のジャージに短パン姿の男を発見」その後二言三言、無線とやりとりをした後に「今日はもう帰りなさい」と言った。どうやら俺は何かの犯人に間違えられたようだ。「このクソ野郎、そのパンダみてーな車ごと近隣の手頃な共産主義国にシュートしたろか」と思ったかどうかは別として、とにかく、僕は憤慨した。

これから僕は外に出なくなった。何かの犯人に間違えられるかもしらんからである。それに、あの警察官の「こいつもしかして」という表情が忘れられない。思い出す度に腹が立つ。

この世に警察と犯人が存在する限り、僕が嬉々として外出する事はないだろう。いや、あるな。あるある。今までのは全部忘れて下さい。