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蝙蝠男の受難

日頃溜まる鬱憤などを晴らす為、先日友人から譲り受けた米国のコミック英雄「バットマン」の人形(ソフビ。両腕・半身可動)を手に取った。

うふふと笑みを浮かべつつ、左腕をあらぬ方向へぐぐぐと曲げ倒したるや否や「ぽんっ」と間抜けな音をもって取り外れたではないか。ここで私は非常に愉しくなって、装着、ぐぐぐ、ぽんっ、装着、ぐぐぐ、ぽんっを数回繰り返した。

この「ぽんっ」が賞賛されるべきで、腕を取り外したるという猟奇的思考と、いざ外れた際のこの間抜けな空気音の差異が素晴らしい。じきに飽きたので左腕を外したまま本体と並べてベッドの上に放置。

数時間後に様子を見てみると、なんと左腕だけが無い。本体は白目で苦虫を噛み潰したような表情をしていて、左腕の喪失を嘆いているように見えた。自分も腕を失くすとあんな顔になんのかなと考えながら辺りを探ると、すぐに左腕は見つかった。

「良かった。本当に良かった」と哀れな蝙蝠男に左腕を装着、ぐぐぐ、ぽんっ。わはは。